2019年05月29日

金融サービスをアジャイル開発できる内部組織を作る、北國銀行の取り組み

情報元 : 金融サービスをアジャイル開発できる内部組織を作る、北國銀行の取り組み https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190528-00000017-ascii-sci

石川県金沢市に本店を置く北國銀行は、2017年からFIXERと協力してMicrosoftAzureを基盤としたインターネットバンキング(クラウドバンキング)サービス「北國クラウドバンキング」の構築を進めてきた。同プロジェクトのゴールは、インターネットバンキングのクラウド化による刷新にとどまらない。
 石川県金沢市に本店を置く北國銀行は、2017年からFIXERと協力してMicrosoftAzureを基盤としたインターネットバンキング(クラウドバンキング)サービス「北國クラウドバンキング」の構築を進めてきた。
 
 同プロジェクトのゴールは、インターネットバンキングのクラウド化による刷新にとどまらない。金融機関を取り巻く市場環境がITサービスの進化とともに劇的に変化するなかで、金融機関がこれからの時代を生き抜くためには、強力なデジタルトランスフォーメーションが不可欠だ。そのための取り組みのひとつとしてFIXERは現在、北國銀行の内製化を支援している。将来的に、行内でクラウドサービスを内製でアジャイル開発していく体制構築を目的に、FIXERは短期集中で即戦力となるクラウド時代のDevOps人材を育成するBtoB向け教育プログラム「cloud.configBootCamp」を提供。プログラム受講後、北國銀行システム部のスタッフはFIXER本社に常駐して、一緒にクラウドバンキングシステムの開発を行っている。
 
 クラウドサービスの行内開発の内製化に向けた取り組みについて、北國銀行システム部システム企画課の岩間正樹課長と真田聖史課長代理、FIXERFintechDivisionGeneralManagerの日野浩子氏、アーキテクトの三田淳一氏に話を聞いた。
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内製化とクラウド化は一体で進める
--今なぜ、地銀でクラウド化、内製化が必要なのでしょうか。
 
北國銀岩間氏:経営環境の変化にスピーディーに対応していくためです。キャッシュレスの拡大やマイナス金利の影響で、銀行の収益モデルは大きく変化しました。異業種からの金融業への参入が増えており、巨大なプラットフォーマーとも競合するようになりました。そのような環境で生き残るためには、経営判断を迅速に自行のシステムへ反映して、お客様が“今”求めている金融サービスをいち早く提供できる内製開発体制が必要です。
 
また、金融サービスを内製でアジャイル開発するにあたって、クラウド化によるプラットフォームのモダナイズが欠かせませんでした。現行のインターネットバンキングシステムは、オンプレミスで、ベンダーのパッケージをベースに構築されており、システム要件の変更にはコストと時間がかかります。オンプレミスでは、一度プラットフォームを構築したら5~10年はそのまま使い続けることが多いですが、クラウドは常に変わっていきます。最新のコンテナテクノロジーを使えば、金融サービスを数週間単位で作り変えていくことも可能になります。
 
北國銀行は今、FIXERとのクラウドバンキング構築プロジェクトを通じて、行内にAzureを活用した内製化のスキームを作っていこうと取り組んでいます。
 
北國銀のエンジニアがFIXER本社に常駐
--内製化スキームを作るために、具体的にどのようなことをしているのでしょうか。
 
FIXER三田氏:今回のクラウドバンキング構築プロジェクトでは、北國銀行のエンジニアの皆様には、アジャイル開発の言葉でいうところの「オンサイト顧客」として、また同時に開発チームの一員として参画してもらいました。まずはじめに、当社が提供するDevOps人材育成を目的としたBtoB向け教育プログラム「cloud.configBootCamp」を約5週間にわたり受講してもらいました。そして、そのまま開発拠点のFIXER本社に常駐してもらい、同じフロアで机を並べて仕事をしています。実装、コーディングのほか、社内の打ち合わせやSlackでのコミュニケーションにも参加してもらっています。
 
北國銀真田氏:現在、私を含むシステム企画課のエンジニア15人が、FIXER様のオフィスに常駐しています。我々15人は先遣隊で、近い将来、より多くの開発要員が参画する想定です。
 
我々が持ち帰りたいのは、技術や開発スキルもですが、一番はアジャイル開発の“マインド”ですね。FIXER流の開発に参加してみて、チーム内のコミュニケーションがオープンであることに驚きました。これまでの自行での開発プロジェクトでは、関係者だけでクローズに話が進み、上層部の会議で初めて情報がオープンになるパターンが多いです。一方FIXERでは、Slack上でリアルタイムに情報が共有されて、いい意味で誰でも横から口出しができる。アジャイル開発を行内で実践するには、こういった文化を根付かせることが重要だと感じています。
 
FIXER日野氏:当社は様々なプロジェクトでアジャイル開発を実践しています。その中でも、顧客のエンジニアが大規模に常駐して、一緒に開発するのは新しい取り組みです。当社としても、顧客の要件をその場で聞きながら開発を進められるのでリスクヘッジになります。スキルや開発手法については、「cloud.configBootCamp」を通じて身に着けていただき、アジャイル開発のカルチャーは日々の業務の中で感じ取っていただけるよう、サポートしています。
 
マイクロサービスを扱う開発チームを編成
--インターネットバンキングのサービス内製化に向けて、どのような開発体制を整備していくのでしょうか。
 
北國銀真田氏:現在、弊行の開発要員は行員と協力会社様を合わせて約130人です。そのうち、3分の2が勘定系を担当し、残り3分の1がインターネットバンキングやサブシステムを担当しています。今後、勘定系の開発体制を軽くし、クラウドバンキングのフロントなどWeb開発の人員を増やしていく計画です。ただ、勘定系の開発はCOBOL、クラウドバンキングの開発はC#で、アーキテクチャや開発マインドがまったく違う。ここをどうやってシフトしていくか、試行錯誤しています。
 
FIXER三田氏:今回構築しているクラウドバンキングでは、「残高照会」「振込」などの業務ごとにシステムをサービス化していくマイクロサービスアーキテクチャを採用し、AzureKubernetesServices(AKS)を利用してこれを実現しています。また、AzureDevOpsServicesのCI/CDパイプラインツール「AzurePipeline」を使うことで、業務ごとにシステムを刷新してくことが可能になります。一方で、ある業務を扱うシステムを開発する場合、開発チームにはフロントのレイヤーやサービスレイヤー、基盤につながるゲートウェイレイヤーなどを扱える体制が求められます。
 
北國銀真田氏:マイクロサービス化されたクラウドバンキングを扱うアジャイル開発チームを作るために、今回弊行では技術横断で「インターネットバンキングチーム」を編成しました。アジャイル開発の実践はこれからですが、まずはマインドから変わっていきたいと思っています。
 
FIXERが提供するAzureトレーニングサービス「cloud.configBootCamp」
 
cloud.configBootCampは、AzureへのLift&Shiftやクラウドの効果的な活用、Azure上でのアプリケーション開発など、Azureに関する様々なスキルを体系的に学ぶことができる企業向けのトレーニングサービスだ。「ITベンダーまかせにせず自社の内製化を進めたい」、「もっとAzureをフル活用して投資対効果を最大化したい」、「短期集中で即戦力となるクラウド時代のDevOps人材を教育したい」といった様々なニーズを持ったエンドユーザー企業を支援する。
 
cloud.configBootCampに関するお問合せ先
 
(提供:FIXER)
 
文●羽野三千世/TECH.ASCII.jp撮影●曽根田元


posted by ちぇき at 08:03| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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